“しかし私は虫けらです。人間ではありません。人のそしりの的民の蔑みの的です。”
詩篇 22篇6節
聖書の中には時々このような驚くほど正直な魂の告白が描かれています。
これが、聖書が世の中の「こうすればうまくいく」式の教えと全く異なったレベルにある理由の一つだと思います。
特に詩篇には揺れ動く人の心が見事に描かれています。
この言葉を語ったダビデは、列王記の中では、全ての人が恐れていた巨人の戦士に、神の働きを信じで立ち向かい、石投げ器一つで打ち勝ったヒーローとして描かれています。
そして王となった後も、数々の勇敢な戦いを勝ち抜いてきたのです。
その気丈な戦士が、こんな言葉を語っているのです。
彼が神に用いられた最大の理由は、この様に気が落ち込むことがあっても、また神を見上げて立ち返って歩み続けたからです。
詩篇を続けて読むと、彼がこの様な鬱とも思えるような状況から立ち上がる様子がよくわかります。
この章の初めで落ち込んでいたダビデは、23節で「主を恐れる人々よ 主を賛美せよ」と神を賛美し始め、次の章では「助けを叫び求めたとき聞いてくださった」と、神に立ち返っていく姿が描かれています。そして次の有名な23篇では「主は私の羊飼い、私は乏しいことがありません」と希望に満ちて立ち上がっているのです。
私たちは人間は、さまざまな外的な影響によって心が揺れ動くのは当然なのです。
落ち込んだり、絶望したりする自分を責める必要はないのです。
神は、私たちがもろい心を持っているのを十分知っているのです。
だからこそ、いつもあなたのそばにいて、あなたを助けようとしておられるのです。
すぐそばにいる神の存在に気がつき、神を見上げてまた立ち上がる時、神はあなたをさらに高いレベルへ引き上げてくださるのです。
そうして、神とともに歩む人生の素晴らしさを知るようになるのです!
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